
エンプティー・チェア〈下〉
posted with amazlet on 07.06.23
ジェフリー ディーヴァー Jeffery Deaver 池田 真紀子
文藝春秋 (2006/11)
売り上げランキング: 12282
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■ジェフリー・ディーヴァー
ライム&アメリア・シリーズ第3作。
今回はマンハッタンを離れ、ノースカロライナ州が舞台。治療のためにかの地を訪れたライムは成り行きで地元で起きた事件の解決に手を貸すことになる。
とは云っても今回は犯人はわかっていて、男一人を殺害し、二人の女性を誘拐して逃走している少年の行方を探すのが目的。人質が生きている間に早く見つけなければ、というわけだ。
16歳の犯人とされる少年が意外に可愛らしく書かれていて、この話も『ボーン』ほど残虐なシーンは無かったと思う。ただ、少年が唯一愛するのが昆虫という設定のため、本書には様々な虫が登場するし、虫を使って応戦したりもするので、虫に関することは読むだけで鳥肌、という方は読めない話かもしれない。
『コフィン』もそうだったけれど、この話でもアメリアは同じ世代の女性と複雑な心情から軋轢を起こす(というか今回は一方的に憎まれる)。どうやってその関係を均して協力して事件解決にもっていくのか、というのも興味深いポイントだ。アメリアって同性に好かれないタイプなのかなあ。うーん。っていうか、この第3作では今までよりは彼女の心情描写が多かったのだけれどそれでもどうもよくわからないひとだなあ、とは思う。
それとこの作中でトムについて「同性愛者だ」という台詞があるのだけれど、たぶん第1作で書いてあったのだろうけど、それをすっかり忘れていたのでちょっとびっくりした。まあ、そうだったの。道理でアメリアに反応しないわけだ……。
「エンプティー・チェア」というのは「空き椅子」ということで、カウンセリングに用いられる手法のこと。空の椅子に対象者にとって大切な誰かが座っているとしてもらって、そのひとに向かって話しかけてもらう、という治療法らしい。
アメリカの北部人と南部人というのはどうも仲がよろしくないようで、北部人のライムが南部で事件に取り組むということはかなり厄介なようだった。事件捜査の手順なども北部のほうが発展しているため、まだるっこしいことしばし。
どうでもいいけれどこの小説を南部のひとが読んだら不快に思うんじゃないのかな。「著者あとがき」でフォロー入れてたけどそれで解消されるかなあ。うーん。
この小説も最後の最後まで気を抜けないぐるぐるぐるんな展開です。
翻訳ミステリー
|HINOKIasunaro| 20070623












