■恩田陸
エッセイを苦手とする恩田陸さんのデビューから14年間の全エッセイが収められたその名も「小説以外」。読みたいと思っていたのが文庫オチしたのですぐに買って、ぱらっと読んでみたらやっぱりご本人が云うだけあって飛びつくような面白さはなかったので以来少しずつ読んだりして先日えいやっとまとめて読んだ。
なんでこのひとのエッセイは小説ほどの興奮をもたらさないんだろうかとここ数日考えていたのだが、まずひとつは真面目すぎるということ。生活や性格がというのもあるけど「エッセイ」というものに対する考え方が型通りすぎるような気がする。うまくいえないけどエッセイだってある意味「創作」の一部だから多少の脚色やちょっとしたフィクションなら盛り込んでもそれで作品として面白ければ良いじゃない?というのがままあると思うんだけど、――つまり漫才でいうところのネタの仕込み、そういう色気がどうもなさそうに思える。
あと、枚数。
苦手だからだと思うんだけど、1つ1つのテーマに関するページ数が短い。これではお話を膨らませる前に締めなくてはならず、遊びが生じ難い。
それに文章を書いてみれば誰でもわかることなんだけど、短い枚数で何か意見を言おうとするとどうしたって紋切り型になるというか、細かいニュアンスの説明などを省いてある程度断定していかなければならず、結果的に説明不足になったりすることがある。自分で書いて強引に結論に持って行き過ぎたな、と思っちゃうというか。
――この言い切りは、この枚数に収めんがためのもので、実際そんな割り切れる問題じゃないんじゃないのかなあ……というのがいくつかあった。
エッセイというよりは、解説を読んでいるという感覚のほうが近いかもしれない。実際、小説の解説として使われたものや、読書冊子の新刊紹介文などもちらほら見受けられたし。
決して下手ではないんだけど、小説家恩田陸のレベルを知っている読者にはものたりない。あ、でもこの作家本人に興味のある方にはいろいろ情報が含まれているから嬉しい一冊だろうとは思う。
エッセイ・対談・ルポ
|HINOKIasunaro| 20080621












